必見! 間違いだらけの観光データ

北海道は、インバウンドの94%が旅行客、 6%がビジネス客
東京は、 インバウンドの44%が旅行客、56%がビジネス客 です。

■これはどういうことか?

 東京はインバウンドの旅行客のうち約半数の22%が団体で、同じく22%が個人客です。
56%+22%の78%、つまり約8割が個人客としてホテルに宿泊しているし、日本人客も同様にビジネス客、個人観光客が泊まっています。ビジネス客の分け方にも色々な意見がありますが、東京へは旅行だけできているわけではないという「強さ」です。見方を変えると、東京には会うべき人がいるから「来ている」のです。

 一方、北海道はインバウンドの94%が観光です。経済摩擦、政治摩擦、自然災害、その他風評被害などで大打撃を受けそうです。
しかも、約半数の47%が団体です。代理店依存。観たいもの、食べたいもの、やってみたいことはあるけれど、人繋がりではない。これが北海道の観光危機だと思っています。

■共通基準という言葉

 インバウンドに関してのJNTOや東京、北海道が出している数値を見てみます。

ここ3年間のインバウンド数は次の通り(*2016年は予測値)
    (北海道)                 (日本)
2016年度 250万人(前年より42万人増)  2404万人(同430万人増) 10.4%
2015年度 208万人(前年より54万人増)  1974万人(同633万人増) 10.5%
2014年度 154万人(前年より39万人増)  1341万人(同305万人増) 11.5%
2013年度 115万人(前年より36万人増)  1036万人(同200万人増) 11.1%

都道府県の観光入込客数、観光消費額単価、観光消費額を共通把握するために平成22年度(2010年度)より、調査・集計方法を統一しています。

この共通基準では、インバウンドを観光客とビジネス客に分けていますが、新聞やTVのニュースで一般的に使いっている言葉は、観光&ビジネスの合計値を一人あたり平均としています。そして、この数字の方が一人歩きしています。単に、増えた、減ったと論じ、どうも、現場感覚と違うんだ! という矛盾。

2015年の共通基準による数値です。

・入り込み数
北海道 観光目的178万人 ビジネス目的13万人(合計191万人)
東京都 観光目的394万人 ビジネス目的507万人(合計901万人)

・消費額
北海道 観光目的40億7500万円(82%増) ビジネス目的68億6800万円(31%増)
    (合計109億4300万円 46.5%増)
東京都 観光目的3959億500万円(47.8%増) ビジネス目的6231億4900万円(38.8%増)
    (合計1兆190億5400万円 42.2%増)

2014年の共通基準による数値です。

・入り込み数
北海道 観光目的130万人 ビジネス目的8万人(合計138万人)
東京都 観光目的278万人 ビジネス目的385万人(合計663万人)

・消費額
北海道 合計 74億7100万円
    (観光目的22億3800万円 ビジネス目的52億3300万円)
東京都 合計7167億8700万円
    (観光目的2678億1900万円 ビジネス目的4489億6800万円)

ビジネス客の方が多い東京、それに対し圧倒的に少ないのが北海道です。
北海道は以前より、日本のインバウンド入り込み数の1割と言ってきました。ところが、共通基準によれば、東京で圧倒的に単価の高いビジネス客は北海道では全く伸びていません。

北海道の観光目的1人平均150,780円、ビジネス目的1人平均82,967円。
東京の観光目的1人平均100,476円、ビジネス目的1人平均122,888円。
一見北海道が高そうですが、観光目的で北海道は4泊、東京は2泊なので、1泊あたりの消費額は、北海道が1泊37,695円、東京は50,238円で東京が高い計算になります。

確かに、
1、訪日飛行機のファーストクラスが満席=ビジネス客増
2、訪日飛行機のビジネスクラスが満席=ビジネス客増、個人観光客増
3、都内の高級ホテルの稼働率が高い、特に上級ルーム=ビジネス客増
4、都内の中級&ビジネスホテルの稼働率が高い=国内ビジネス客増、個人観光客増
と言われています。

北海道のビジネス客は東京とは異なります。だからと言って、広大な土地開発とかだけに偏ることなく、留学下見、産業体験、健康回復、ビジネスセンター、原材料の新たなルート作りによる現場価格の上昇など、観光が入り口となる、相手の分析が不可欠と思います。いただく相談者のほとんどの方々は、「さすが北海道」と言います。

さすが北海道! ここにヒントが隠れています。