観光をマルチに考える

 ネット通販が急成長しているのはなぜでしょう。多くの人が気軽に利用するようになった市民権を得たネット通販です。ベースはもちろん、インターネットの普及です。
私は、ネット通販と地域の観光は非常に似ていると思っています。ネット通販のベースがインターネットの普及であれば、地域観光のベースは観光資源と考えます。

 ネット通販は今も進化しており、ネットワーク、端末機器、セキュリティ技術、決済方法(クレジット、プリペイド)、回線技術(圧縮、高速)、翌日宅配、倉庫、データベース、ダイレクトな売り手、中間マージンのない価格、購入ルールの徹底、評判、会員化など、数多くの要素の1つ1つを1本に繋げた事業者の誕生があったからだと思います。
その事業者は、すべてを作ったわけでは決してありません。むしろ発明は一切しておず、利用者がただただ使いやすいように組み合わせました。が、これが非常に面倒な作業です。
しかも、11月11日の独身の日のように、セール日やポイント還元が増える日などのイベントを開催しています。特に、倉庫業(まとめ買い)+当日・翌日宅配・宅配無料or低コストが利用を大きく左右しました。

 地域観光はどうでしょうか? 今も、桜、夕日、湖、温泉、美食をパンフレットに載せ、CDを作り、海外の代理店周りを計画しているのではないでしょうか?
旅の中身を考えるのは、旅行者を連れてくるのは、旅行代理店の役割と決めつけていませんか?それでは、地域にお金が落ちないことは承知の通りです。旅行代理店とリベートで繋がっている観光業者との間だけにお金が動き、地域経済の振興にはほとんど役に立ちません。

旅行者の北海道目線は、「予算147000円で、7泊5都市、3人旅で女性や子供のニーズで動く旅」ですが、彼らの旅行計画に期待するのではなく、成功しているネット通販タイプのように「1本の線作り」をして、彼らのニーズを引き寄せることが将来的にも有効です。

遠くても行くし、わざわざ食べにも行くし、こんな規模の旅館ではなく、こういう生活感を味わえる旅館を探しているし、生活感と観光の差別のあまりない、交流的な観光を求めていることがわかります。とはいえ、毎日畳生活を賛同する人は少なく、温泉大浴場ばかりが続くのも嫌、バイキング方式の食事の連発も嫌という意見が多いのも事実です。

「ここからここへはダイレクトには行けない」という交通のマイナス面も、正直に情報化されていればいいという意見も後を絶ちません。

 

海外へのダイレクトなPRの第一歩は、アジアの個人に届くパワーページを持つことです
*パワーページについてはお問い合わせください)。

2017.1.12
シーダースコミュニケーションズ株式会社

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