ゆっくり楽しむ

読者の皆さま、こんにちは悠悠北海道の高橋です。今月号は「ゆっくり楽しむ/Vol.131」をお届けします。

悠悠北海道では、今年の秋からの北海道観光のコンセプトを、「ゆっくり楽しむ北海道の旅=Hokkaido Slow Travel」と定め、国内、海外にプロモーション、マーケティングします。北海道の本来の旅スタイルはそうあるべきと決めました。
駆け足の団体旅行、チャーター旅行は減ります。単価の低い団体旅行は、主催者の一人勝ちにしかならず、この先、地域が求める観光の姿ではありません。

「ゆっくり楽しむ北海道の旅」は、地域内サービスを連携し、地域の手で「地理・歴史・文化、自然・特産品・グルメなど」を深く深く提供するものです。これらをガイドする力量が求められます。
ただし、時代の流れによって、サービスのすべてがヒューマンサービスである必要はありません。生成AIへの流れを考えると、むしろ、今ある地域情報をいかにスピーディにデジタル情報化し、地域として集約するかが重要です。整理力と発信力が重要です。これが、観光DX・地域DXにつながります。

言い尽くされた言葉をあえて使いますが、北海道は、世界に類を見ないほど居住地と自然が近く、水と食材に恵まれているエリアです。雨季・乾季ではなく四季による豊かさが根本です。
北海道の城の歴史が証明する通り、「土から成る=土+成=城:チャシ」であり、河(川)に沿って植物・動物と共生し、戦(いくさ)ではなく神事のための柵でした。平和社会が根本の自然社会で構成されてきました。
この人間の争いよりも、自然の厳しさを生き抜いた自然文化の事象を観光資源にすべきと思います。そう考えると、北海道観光=伝えていないことだらけではないでしょうか?

平和で、自然の恩恵を受け取れる土地は、ゆっくり感じてもらわなければ価値は伝えられません。何度も来て頂く対策です。海外の真似なんて面白くないし、他のどこでもできる本州の持ち込み企画も北海道らしくはありません。
誰かが騒いでいる「雲海ビジネス」は案外とちっぽけで、それよりも、普通の北海道オリジナルを伝えたいと思います。わざわざ時間とお金をかけて北海道に期待してきていただける方々に、しっかりと地域ぐるみで伝えることが大切です。

そう考えると、専門のグルメサイト、専門の遊ぶサイト、専門の交通サイト、専門の宿泊サイトなどに慣れてしまった私たちですが、単に、羅列したデータベースサービスに手数料を払うのではなく、「地域が選ばれ、地域内で予約が完結するサービス」を期待します。観光庁が全国のDMOに求めている根本が変わるものです。

地域観光=スロー旅をコンセプトにするとガラリと様子が変わります。旅の目的地を決め、移動、宿泊、体験、食、買い物など色々地域内で選ぶのが本物の旅メニューです。「選べない今の観光情報」からの脱皮を地域はしなければなりません。
今月は、地域観光に目を向け、「ゆっくり楽しむ」を考えます。

今月号も、どうぞよろしくお付き合いください。


2023年8月のTaka’s Log 「ゆっくり楽しむ」

 1、3日間の滞在メニューはありますか?
 2、インバウンド7割、アウトバウンド4割ではダメ
 3、中国人観光客は戻るか
 4、フマキラーの株が高騰 ってニュース
 5、悠悠北海道データ

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2023.8.8
シーダースコミュニケーションズ株式会社

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