全く止まっている日本のインバウンド市場ですが、世界へ発した観光立国宣言の根幹は、首都圏・関西圏だけではなく、国内各地に「観光客を送り込む」ことであることは変わりありません。むしろ、世界中の方々がおっしゃっているように、コロナ禍によって、密な旅(団体客の人気観光地)から個の自然旅への期待が高まる、すなわち、訪日客にとっては、北海道の自然の美しさを様々に体感できる観光だと思います。海外においては、特徴ある情報戦を力強く、持続的に仕掛けることです。
インバウンド客は、まもなく、戻ります。いつかと言えば、感染数の収まり後の国家間の調整と、国際航空便の復活、北海道については新千歳空港との定期便復活によります。情報準備は10月までに、そして冬観光で第一段階の集客パタンを作りましょう。
少し古い話かもしれませんが、こういう情報収集をスピーディに集める動きは良いと思いました。米国ニューヨーク州の東に位置するコネチカット州の話題です。州では、成果報告を住民にきちんと説明する資料を作り公表しています。それを住民は緊張感を持って監視します。成果の出ない企画そのもの、成果を出した受注者、出せなかった受注者、各部署による重複企画のチェックなどが実行されています(財団法法人自治体国際化法人資料より)。具体的な項目は、
・訪問客の支出額
・観光業の雇用者人数
・ホテルの税収額
・ホームページ訪問件数
・SNS登録者数
・メルマガ登録数
・資料請求件数
・観光案内所利用者数 です。
これらは北海道の役所でも既に持っている内容でしょう。ただ、各担当者がバラバラに保管しているため、役立つ情報にはなってないのでは、と思います。
インバウンドに関しては、
・国別のインバウンド宿泊数と金額
・免税件数と金額
・ホームページ訪問件数
・予約媒体比較
・インバウンドの支出額
・人気の訪問スポット
・交通手段
・管内での外国語対応可能者数 などがあるといいですね。
それと、相当数が集計に携わっている割にはスピーディさは従来のまま。意識を変えて、スピーディに集計できる仕組み+プログラム開発の公募が良いでしょうね。地域振興のために住民に集計データを公開し、見える化すべきです。
さて、国の休業要請による人件費補填、中小企業の持続化給付、家賃補助。また、地域観光産業対策として、どうみん割キャンペーン、サッポロ夏割宿泊キャンペーンなど各市町村の独自対策、GoToトラベルなど、国、道、市町村の観光支援がほぼ一斉に始まりました。これからが勝負ですね。「人の往来が30%減った」、「自粛が日常化している」、それを受けて「社会全体のネット活用が急増している」。つまり社会のICT化が急速に進んでいます。今月号のタイトルである、「共有空間での席ビジネス」、つまり、「有効席数が半分以下」になっていくことを真剣に考えなければなりません。
海外へのダイレクトなPRの第一歩は、アジアの個人に届く公式サイトを持つことです
(*掲載についてはお問い合わせください)。
2020.8.7
シーダースコミュニケーションズ株式会社