皆さん、こんにちは。悠悠北海道の高橋です。今月号のテーマはこれからの地域観光に不可欠な「地域観光デジタルサービス/Vol.141」です。
6月の訪日市場は好調に推移しています。インバウンドの訪日人気はまだ西高東低傾向が続いており(ちょっと長いです)、関東・関西の二大圏に集中している状況です。
6月の訪日国際線増便数は全国で週188便(到着ベースで)増える見込みです(約15万人規模の増加)。
一方、北海道は、札幌市内のホテルの聞き取りから、6月のインバウンドの宿泊状況は全般的に出足が遅く、鈍さを感じているホテルが半数です。6月の北海道との新規国際線便増数はゼロです。
この理由には、1)西高東低人気が続いていること 2)道民の国際線利用が少ないために航空運賃が高止まりしていること があげられます。
やはり、インバウンドの入国が好調な空港には、アウトバウンドの出国数が必要です。
また、HAPが発表した2024年3月のインバウンド数は266,074人で1日平均8,870人(往復で44便/日)、到着便数は22便/日(約133,000人/月)です。3月の新千歳空港へは韓国、台湾、中国、香港、タイ、シンガポールからの便でした。
ホテルのヒヤリングでは、その他に、フィリピン、ベトナム、ドイツ、インドネシア、カナダ、アメリカ、北欧など幅広いエリアからの個人客来道者が宿泊しており、その経路予測としては、東京、大阪で入国し、新千歳空港への経由便(共同運行便)の利用が考えられます。
6月の共同運行便数は18~24便/日となっています。海外へのPRが届き興味を促し、旅まえ客の目的地となれば、来町の可能性はあることがわかります。その旅まえ客の目的地のニーズについて、対策について、今号でお伝えします。
さて、相変わらずSNS発信が大流行りの今ですが、観光面においてWEB情報の役割は減っているか?というと、そうではありません。NOです。むしろ、WEBサイトを軸に「SNS、動画、ガイドMAP、予約システム、相談コーナーなど」を総合的に繋ぐ「地域観光デジタルサービス」という考えが重要になっています。
まさに、行動変容の一つ、旅行WEBへのニーズが変わっていることにお気づきでしょうか?ニーズ、それは、現状のバラバラな点情報は、もうこれ以上増やしても旅行計画にはあまり有効ではなく、口コミSNSで十分です。
皆さまの現状のホームページに 1)点情報をつなぐオススメの線情報(コース)と、そのコース周辺のオススメ情報をセットで見ることができるか 2)東アジア、東南アジア、欧米豪の旅まえに、ダイレクトに伝える努力がなされているかを見直し、令和7年度対策としてはいかがでしょうか? この部分、非常に重要です。
というのも、発信者側には、頭の中に地図があり、バラバラの点をおいてもつながる情報なのです。ところが地の利のない初訪問者には、頭の中には地図がないため、まさにバラバラ情報です。このギャップは、子供にもわかる情報か?という視点が大事です。ある意味、専門的な集まりの会話は、よくわからないものです。
これは難しく考えることではありません。
実際に旅を計画するときは、「目的・予算・タイミング」はもちろんですが、行動予定(点を繋いでコースが決まる)は案外シンプルであって、旅行日が近づくにつれ具体的な内容検討をします。この時、1)地元のオススメの線情報との出会いは衝撃です。さらにコース上の周辺情報のアドバイスがあると感動し、宿泊先、食事、買い物、体験などをコース上で行いたくなるとともに、他のコースにも興味を持つので、滞在が長くなる、消費が進む、ことにつながります。
旅メニューには、滞在型の街歩きと日帰り観光があり、これらを総合して、自分が得た口コミSNSやYoutubeのバラバラを線で繋げるサイトになります。
地域観光WEBサイトは国内海外を問わず、「総合的な地域観光デジタルサービス」であるべきです。
そしてこれが、ダイレクトに繋がらないとダメです。
これまで観光関連の多くの補助金では「PR」「継続PR」の部分は、補助対象から外れることが多く、集客はOTAやパッケージツアーというものが多いのですが、私は、違うと思っています。ITの基本は、直接つながりであり、コミュニケーションツールですから、旅行者とは、ダイレクトであるべきです。
訪日宿泊延べ数国別TOP10(2024年3月)
1位:台湾人 2位:中国人 3位:アメリカ人 4位:韓国人 5位:香港人 6位:オーストラリア人 7位:タイ人 8位:シンガポール人 9位:イギリス人 10位:カナダ人
地域観光デジタルサービス ー 今月号も、よろしくお付き合いください。
2024年6月のTaka’s Log 「地域観光デジタルサービス」
1、5年先の北海道観光
2、地域観光デジタルサービス
3、ターゲットは日帰り旅と滞在旅の2種
4、今月のお知らせ
5、悠悠北海道データ
*地域消費を増やすまち歩きのトラベラーが求める「より高度なモノサービス、コトサービス、ヒトサービス」が見えるデジタルマップを準備しませんか。
(*掲載についてはお問い合わせください)。
2024.6.10
シーダースコミュニケーションズ株式会社