皆さん、こんにちは。悠悠北海道の高橋です。今月号のテーマは「本格的なデータ型集客/Vol.144」です。
さて、市町村や観光協会がこれまでのインバウンド集客の主に団体客営業戦略からなかなか脱皮できずにいます。
これまでのいわゆるB to B型戦略では=市町村の代表団は、各国・各都市を訪問し、主力旅行代理店訪問営業、旅行博商談会出席、航空会社を訪問して就航依頼、行政機関を表敬訪問してプレゼン、交流、食事会をしています。首長を筆頭に、観光課、観光協会、空港、交通関係者等々、総勢*名もの代表団です。
実は、国内の他の市町村もほぼ同様のことを、同様の時期にすることで、相手側からは陳情営業に映っています。
今は、世の中は個人客の動きが主役に移行中です。ネット活用のB to C(ほぼC to C)のデジタルのデータ型営業にシフトしています。
この夏、北海道マラソンには大勢のインバウンド参加がありました。登山やトレッキングもインバウンドが増えており、アウトドア的な要素は「欧米豪」という流れに偏ることなく、東アジア、東南アジアの旅行者も、北海道を楽しんでいます。その多くは、WEBからの申し込みです。この傾向は、これからますます強くなります。
北海道を楽しむメニューは各地域、現場アイディアにより無限ですが、これをネット活用のB to C(ほぼC to C)のデジタルのデータにするか? できるか? という意識の壁が地域間にあるのではないでしょうか?
これまでは、国際プロモーションは大きく国の役割で、現場の観光メニューの掘り起こしは地域の役割との方向性です。この区分だと、現場アイディア力や補助金申請技能力など人の存在に影響(左右)されます。「よそ者、若者、馬鹿者」の気づきという別パワーがなかなか活かされません。
一方で、ほぼ全ての街には昔から、観光案内なるアナログの紹介誌、パンフレット、手書きマップ、看板、案内板があります。わかりやすいものが多いです。この予算の一部を使って、地域別のデジタル化を進めることが今後のための行動になります。そして、重要なことは「地域別のデジタル化」を進める意味です。
デジタル化は詳細データを取得する入り口です。「パンフレット何部配った」よりも、Aのアクセスが1023件(日本語300、英語250・・・)のような、スポットの状況を知ることで、伝わっていない→伝えるためには の課題が見えてきます。地元が観光客のニーズを知って動き出せば、観光は変わり始めます(中からの振動)。
<従来型>
ホームページ、多言語化(ほぼ日本国内で発信)、映像(ほぼYoutubeにアップ)、ソーシャルネットワーク(ほぼFacebook、Instagram)での情報発信。
特にホームページは各町・各社共に、アクセスを上げるため、WEB構成、バナー、国内SEOといった「アクセスアップ策」、メディア取材、インフルエンサー、ブロガー、ユーチューバーを使った「話題創出」と「CV(コンバージョン)」、そして、来町者実数、予約数、入館者実数、クーポン利用数、購入者数との比較で、効果を点数化しています。
<旅行者の特性>
旅行者は空から降ってくるわけではなく、北海道の場合は、その98%が空港が旅の起点です。空港から最寄りのJR基幹駅や市街地にエアポートバス移動(千歳空港だけがJR移動共用)して、旅が始まります。多くの場合は、次に、次にというつながりでの移動です。
旅行者は、日々の行動は事前予約の宿から宿を出発点に、旅まえ時のルート計画(デジタルチェックの点を線に、旅なか時の次の立ち寄り先のデジタルチェック、移動交通デジタルチェック)をします。移動=横繋がりのアクションです。
<従来型の課題>
旅行者は、移動し消費します。今や個人客の多くは、自分でネットで調べ予約・直訪問します。その軌跡をアクセスで残しますが、地域はこれらをデータ化できていません。データを取得するチャネルを持っていません。多くが現場の肌感覚のままです。
・ホームページはジャンル分類「=泊まる(A地区、B地区)|見る(風景、歴史・・)|遊ぶ・体験(種類別)|食べる(種類別、エリア別)など・・」のため、1つ1つは参考になっても、横つながりで移動計画が立てられない、非常に使いにくいホームページ。
・コストの関係から自動翻訳を採用しているため、外国語の固定URLがなく(英語ボタンを押せば、その時翻訳されるタイプ)、
検索できない・されない構成になっている
・どのSOPTが人気なのか、細かくはわからない
・予算が潤沢にはない
・更新スタッフ不足
・その他
まず、地域の各SPOTのデジタルデータの取得が第一優先事項です。この課題をクリアすることで利用者の注目度、興味度が数値で見え始めます。
多くの場合、観光客は、旅の前に計画し予約します(飛行機、宿、目的の入場・参加など)。リードタイムを2~3ヶ月(各地・各社に違い、国別違い、人気による違い)とすると、地域のSOPTにアクセスを残します。未来予測値=観光データです。これを複雑な数値化することで地域観光生成AIにつながります。それを自由に、継続して、取得することです。同時に、取得データを分析する能力・技量です。
<国慶節~春節~2025年向け 悠悠北海道のサービス>
・海外で発信するLP(ランディングページ)制作と管理
・旅行博で配布する北海道観光地図からのPR(北海道4エリア=札幌圏、中央圏(旭川・富良野・音更)、函館圏、道東圏(釧路、根室、網走、知床)
・街の中の観光関連点(SPOT)の地図化=デジタルガイドマップノーム(Gnome)=自由管理型のフルタイムデータ取得(アプリではありません)
海外で発信、多言語マップ、ガイド型マップ、PC・タブレット・スマホ切り替え
・横つながりWEBの「北海道の旅」制作と管理
・雪の季節のPR、緑の季節のPR
北海道の4エリア、横つながりによる相互PRのデータ型集客が北海道観光の10年先を決めます。今月も多くの皆さんにご説明・ご提案に走ります。
今月号も、よろしくお付き合いください。
2024年9月のTaka’s Log 「本格的なデータ型集客」
1、北海道のインバウンド状況
2、国際観光客数の世界比較
3、「つながる」が基本
4、「北海道中央エリア」でスッキリ
5、今月のお知らせ
6、悠悠北海道データ
*地域消費を増やすまち歩きのトラベラーが求める「より高度なモノサービス、コトサービス、ヒトサービス」が見えるデジタルマップを準備しませんか。
(*掲載についてはお問い合わせください)。
2024.9.9
シーダースコミュニケーションズ株式会社