先月号の「2025年社会に向け/Vol.111 」には、たくさんの方からのご意見を頂戴しました。ありがとうございます。今月号もこの先の情報分析をします。
諸外国とは異なり、日本のオミクロン株が高止まりのままで、新規感染数がなかなか減りません。今月末までの蔓延防止策の延長は仕方がないものの、コロナ社会が3年目に突入し、生活スタイルそのものが変わってきており、社会は疲弊しています。まる2年の観光業界の経営赤字は、すでに国内客だけで埋めることができないレベルです。
しかも、北京五輪終了と共にロシアによるウクライナ侵略が始まりました。常軌を逸する行動です。世界のエネルギー供給大国の暴挙は、原油高、天然ガス高、金利高、食材高に繋がる世界インフレの入り口ですから、価格アップで全世界の生活が逼迫されます。大変な状況が重なっています。
発想を変えます。夢のような話で、観光客が急激に戻るとしましょう。それで解決するか?と問えば、答えは明確にNOです。
現場は人手不足・労働力不足です。以前のサービス供給力を100とするならば、60~70程度のサービス力で対応せざるを得ない事業者が多いと思われます。客戻りに時間がかかるのもダメ。急激な戻りもダメ。日本人観光客だけでもダメとなります。さらに、観光DX、地域DXというデジタル社会の対応です。要するに、どうすべきか? 何をすべきか? なのです。
・客数・客層対策
・人手対策
・値上げ対策
・デジタル社会対策 の中でのリスタートです。
要するに、「従来に戻る・戻す」ことがGOALではダメで、別なことを考えねばならないということです。
コロナ後に気がついた時には「時遅し」になりがちで、この変化は復活には必須です。
ポイントは、「価格アップ=価値アップ」であって、効率的な収益体制とPR体制、DX取り組みによるコストダウンが必須ということが見えてきます。この状況に、今回のロシアの暴挙で「悪いインフレ(=日本円が海外に流出し手元に残らない)」が始まります。その影響は、この先、4月以降の値上げで表面化します。
しかしながら、日本には光が残っています。
世界(海外)のサービスに眼を向けると、「日本の(観光)サービスはそもそも相対的に安い」のです。国内ばかり見ていると価格競争です。が、海外と比較すると可能性の明かりが見えてきます。
東京のビッグマックは390円で、ニューヨークは5.8ドル(670円)。つまり、390円の価格を7割上げるのと同じくらいです。
発想をグローバルにして、現サービスの付加価値を考えるとそれぞれの答えが見えてきます。
安価に大量に提供するこれまでのサービス発想から少量に奉仕する価値あるサービスへの移行であったり、A向けに限定したサービスをB向けにも融合したり。また、流通のPOSシステムはレジを通って在庫をチェックし、購買分析をして効率化を図りコンビニ業界は大きく飛躍しました。
観光には、POSではできない「旅まえニーズ」があります。レジを通る前に、ダイレクト発信情報から事前予約、事前決済につなぐことでOTAは飛躍しましたが、これからは、複合サービスをダイレクト予約する時代になります。観光は、目線を変えると飛躍のチャンスです。
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2022年3月のTaka’s Log 「コロナ後の異変」
1、全ての観光事業者が手にすべきもの
2、公共交通機関の異変
3、外貨で販売する発想
4、EUエリアの回復見込み
5、地域の真の魅力
6、展示会出展のご報告
7、悠悠北海道データ集
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海外へのダイレクトなPRの第一歩は、アジアの個人に届く公式サイトを持つことです
(*掲載についてはお問い合わせください)。
2022.3.8
シーダースコミュニケーションズ株式会社