これからの北海道AT

皆さん、こんにちは。悠悠北海道の高橋です。今月号のテーマは「これからの北海道AT/Vol.138」です。

世界的にAT(アドベンチャーツーリズム)ブームです。日本のAT市場規模が近年3倍以上に伸びており、観光の超有望分野です。みなさんそれぞれがATと繋がるサービス構成をイメージしてください。
既存サービスに広がりができて、サービスの差別化につながります。サービスメニューを増やせます。その新メニューをいかに利用者にダイレクトに伝えるか?
ATは自らのWEBプロモーションが重要です。ダイレクト予約(BtoB、BtoC)とデータ収集(ダイレクトマーケティング)が大事です。国内で、周辺でATがはやる=プロモーションなどこれらが変わるという点を理解しましょう。そのままでは進みません。

ただし、メディアに流れる北海道のATは、世界のそれとの違いを感じます。北海道のATは、アウトドア(スポーツ)が主流です。それに+地域文化体験を1つ入れるくらいが多く、自然体験のカヌー、カヤック、トレッキング、サイクリング・・などが多く、他との差別化が進みません。「どこでもやってるね!」なのです。

また、ATターゲットが富裕層対象で高額商品を作り販売するというのも歪です。その富裕層との接触に、富裕層代理店を使うというものです。従来のBtoBtoCのままです。
日本のATでは、「アクティビティ/自然/異文化体験のうち2つ以上組み合わせた旅行形態」と定義していますが、海外ではこういうこだわりに限らず、自由選択で、バックパッカー、B&B、キャンプなどの低コストを含め、自分自身への挑戦の旅=成長の旅という要素が強く、土地に暮らすように旅をします。自分発見、自分挑戦、自分調整です。
ITの時代に主流となったATは、代理店を通さないダイレクトなBtoCと考えるのが常識的です。

自然体験、歴史文化、生活体験などをしながら暮らすように旅をすることから、作られたパッケージ旅行を選ぶのではなく、興味ある体験空間を楽しむものです。だから、質問、問い合わせの窓口としては、プロモーションWEBの準備は不可欠です。
一方で、地域のイベント参加、収穫体験、宿坊体験、漬物、味噌、藍染、陶器などの日本文化の手作り体験を通じて、自分の感動をSNS発信する動きで次々に市場が広がっています。従来のパッケージ旅行の観光スポット巡りとは全く違う、挑戦と交流の心=AT(アドベンチャーツーリズム)となります。

日本のATで一番大事なことは「コミュニケーション力=英語力」です。これはインバウンドビジネスでも同様です。不安であれば、同時通訳機器、スマホなどのアプリを準備しつつ、徐々に慣れて恐怖をなくすことが一番の近道です。

次に、よく聞かれるのが夏観光までのインバウンド状況についてです。これについても本質の話です。今は、1月下旬から2月中旬のインバウンド冬観光のピークをすぎ、夏観光まではインバウンド数字は落ちる傾向となります。詳しくは本文の4をご覧ください。

これまで北海道観光入込数(インバウンド含む)は、冬観光と夏観光の2つのヤマが人気シーズンでした。それ以外の期間は苦戦が常識でした。しかしこの時期、日本の観光人気がなくなるわけではありません。むしろ逆です。例えば2019年(訪日数3188万人程)では、1月/269万人程、2月/260万人程に対し、<3月/276万人程 4月/292万人程 5月/277万人程> と3月~5月の訪日数は冬観光より多くなっています。

北海道で減る時期の訪日客は、本州の春の花観光(梅・桜)に行き、本州の秋観光(歴史文化、食、紅葉)に行きます(9月~11月は台風の影響で変動)。そういう商品作りを旅行代理店は進め、販売ネットワークを通じ多数PRしてきました。
逆に、この対象から外れた北海道観光は、事業者のマインド的にも、「雪解けだから何もない、4月からの新年度には人は動かない」と決め込む傾向が強く、担当者はこの閑散期だからと、視察にでます。この繰り返しでした。

ところが、ATのBtoB直接予約は、この常識を覆しています。

1、面白い地域の体験コンテンツの細かな情報
2、ダイレクトに伝わるWEBプロモーション発信
3、旅行スタイルの個人化
4、滞在型で長期STAYで楽しむ体験メニュー
   *日帰り観光の積み重ねで自然体験、文化体験、生活体験をする
5、直接予約する(BtoC)
6、色々深く知りたい
7、会話したい

こう並べると、ATの本質が見えてきます。以前から述べている縦割り観光から横串の地域観光は、まさにATタイプということですし、息の合う互いが連携してメニューを作るなど活発な活動が有効的です。そして、決して欧米豪ではない、世界標準ということです。

悠悠北海道では、これからの世界のAT対策として、これまでのアジア対策での東アジア・東南アジアの12サーバに加え、欧米豪への6サーバの準備を進めています。もちろん、ダイレクトなBtoB、BtoCであって、独自のプロモーションWEB/SNS発信にご活用ください。

ぜひ、皆さんの既存サービスとATメニューを繋ぐ新しいメニュー作りをイメージしてください。お時間が許せば、ZOOMでも、対面でもミーティングしませんか?

今月号も、よろしくお付き合いください。


2024年3月のTaka’s Log 「これからの北海道AT」

 1、SEOってどうなっているの?
 2、キーワード対策
 3、もう一つの旅の傾向 デジタルノマド
 4、3月以降の状況見込み
 5、悠悠北海道データ

*地域消費を増やすまち歩きのトラベラーが求める「より高度なモノサービス、コトサービス、ヒトサービス」が見えるデジタルマップを準備しませんか。
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2024.3.8
シーダースコミュニケーションズ株式会社

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